「舌がヒリヒリして眠れない」「夜になると痛みが気になる」
- 「口の中は異常ないと言われたのに痛い」
- 「夜になると舌がヒリヒリして眠れない」
- 「眠れない日が続くほど痛みも強く感じる」
- 「睡眠薬を飲んでもいいのだろうか」
このような悩みを抱えている方は少なくありません。
実際、バーニングマウスシンドローム(BMS、舌痛症)の患者さんでは、不眠や睡眠の質の低下が非常に多いことが報告されています。
最近では、睡眠を改善する薬(オレキシン受容体拮抗薬:デエビゴ®、クービビック®など)が「痛みを直接治す薬」ではないものの、睡眠を改善することで慢性的な痛みの悪循環を断ち切る可能性について研究が進んでいます。
この記事では、
- なぜ舌痛症で眠れなくなるのか
- 睡眠と痛みはどう関係しているのか
- 睡眠薬はどんな人に役立つ可能性があるのか
について、慢性疼痛の考え方と最新の研究をもとに分かりやすく解説します。
よくある質問(FAQ)
Q. 舌痛症と睡眠は関係がありますか?
はい。舌痛症の患者さんでは睡眠障害の頻度が高いことが報告されています。
Q. 眠れないと舌の痛みは悪化しますか?
関連はあります。ただし、「眠れないから必ず悪化する」と証明されたわけではありません。
Q. 睡眠薬で舌痛症は治りますか?
いいえ。睡眠薬は舌痛症そのものを治す薬ではありません。
Q. 睡眠薬を飲めば痛みも消えますか?
現在の研究では、そのような結論には至っていません。
Q. 睡眠の治療だけでも意味がありますか?
はい。睡眠そのものを改善することには十分な意味があります。
今回取り上げた研究
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象疾患 | 舌痛症、不眠症、慢性疼痛 |
| 対象人数 | BMS 200例(横断研究)、慢性疼痛6,497例、レンボレキサント疼痛患者183例など |
| 研究デザイン | 症例対照研究、横断研究、RCT、副次解析 |
| 主な結果 | 睡眠障害はBMSで高頻度。痛みがあってもオレキシン受容体拮抗薬は睡眠改善効果を維持した。 |
| 限界 | 睡眠改善が舌痛症そのものを改善することは証明されていない。 |
この記事の要点
- 舌痛症では睡眠障害がよくみられる
- 不眠は痛みの悪循環に関係する可能性がある
- 睡眠薬は痛みを直接治す薬ではない
- 睡眠を改善すること自体に治療的価値がある
- 患者さんごとに治療目的は異なる
このような方に向けた記事です
- 舌がヒリヒリして眠れない
- 夜になると痛みが強くなる
- 睡眠薬を使うべきか悩んでいる
- 「異常なし」と言われたが痛みが続いている
- 舌痛症と睡眠の関係を知りたい
舌痛症とは?
舌痛症(バーニングマウスシンドローム)は、
見た目には異常がないにもかかわらず、舌や口の中にヒリヒリ・ピリピリ・焼けるような痛みが続く病気です。
多くの患者さんは、
- 「歯科では異常なしと言われた」
- 「口腔外科でも原因が分からなかった」
- 「検査は全部正常だった」
という経過をたどります。
そのため、
「本当に痛いのに誰にも理解されない」
というつらさを抱えて受診される方が少なくありません。
なぜ「異常なし」と言われるのでしょうか?
舌痛症では、
- がん
- 口内炎
- 感染症
- 外傷
のような目で見える病気がないことが特徴です。
つまり、
異常がないのではなく、「見える異常がない」という状態なのです。
そのため、通常の歯科治療だけでは説明できない痛みとして扱われることがあります。
実は「眠れない」と感じている患者さんは非常に多い
舌痛症の患者さんを対象としたイタリアの多施設共同研究では、
約79%の患者さんが睡眠の質が悪いと評価されました。
これは健康な人と比べても明らかに多い結果でした。
つまり、
舌痛症では
- 寝つきが悪い
- 夜中に何度も起きる
- 熟睡できない
- 朝起きても疲れが残る
といった悩みは、決して珍しいものではありません。
「痛いから眠れない」のか、「眠れないから痛い」のか
ここで多くの患者さんが疑問に思われます。
「痛いから眠れないだけじゃないの?」
もちろん、その影響はあります。
しかし近年の慢性疼痛研究では、
睡眠と痛みは一方向ではなく、お互いに影響し合う関係と考えられています。
(舌痛症は慢性疼痛の一つに現在は分類されています。)
つまり、
- 痛みがあるから眠れない
- 眠れないことで痛みをより強く感じる
という悪循環が起こる可能性があります。
睡眠不足は「痛み」だけでなく「痛みとの向き合い方」も変えてしまいます
「昨日はほとんど眠れなかった。」
そんな翌日に、
「今日はいつも以上に舌が痛い気がする」
と感じた経験はありませんか?
もちろん、その日の痛みが本当に強くなっていることもあります。
しかし慢性疼痛では、それだけでは説明できないことがあります。
近年では、
睡眠不足は「痛みそのもの」だけではなく、「痛みの受け止め方」も変化させる可能性がある
ことが分かってきました。
慢性疼痛では「痛みをゼロにする」ことだけが治療ではありません
慢性疼痛治療ガイドラインでは、
慢性疼痛治療の第一目標は「痛みをゼロにすること」ではない
とされています。
むしろ、
- 日常生活を送りやすくする
- 睡眠を改善する
- 活動量を増やす
- 生活の質(QOL)を改善する
ことが重要な目標とされています。
これは舌痛症でも同じです。
もちろん痛みが軽くなることは大切ですが、
「眠れるようになった」
「仕事へ行けるようになった」
「食事が少し楽しめるようになった」
こうした変化も治療では非常に重要です。
「破局化」とは何でしょうか?
慢性疼痛の研究でよく登場する言葉に
「破局化(はきょくか)」
があります。
難しく聞こえますが、
簡単に言えば
痛みに対して必要以上に強い不安を抱いてしまう状態
です。
例えば、
- 「この痛みは一生続くのでは」
- 「どんどん悪くなるのでは」
- 「もう治らないのでは」
- 「何もできなくなる」
と考え続けてしまう状態です。
もちろん、このような不安を抱くこと自体は自然なことです。
問題なのは、
その不安がさらに痛みに意識を集中させ、
痛みをよりつらく感じる悪循環につながることです。
不眠は破局化を強める可能性があります
6,497人の慢性疼痛患者を対象とした研究では、
不眠と痛みの関係を詳しく解析しています。
その結果、
不眠と痛みには直接的な関連だけでなく、
「破局化」を介した関連
も確認されました。
つまり、
眠れない
↓
痛みが気になる
↓
不安が強くなる
↓
さらに痛みが気になる
という悪循環が起こる可能性があります。
この研究では、
不眠と痛みの間をつなぐ要因として、
- 破局化
- 痛みを受け入れる力(Acceptance)
が比較的重要な役割を果たしていました。
だから「睡眠を改善すること」に意味があります
ここで誤解していただきたくないことがあります。
睡眠薬は
舌痛症を直接治す薬ではありません。
しかし、
慢性疼痛では
睡眠不足そのものが痛みの悪循環に関係している可能性があります。
そのため、
「まず眠れるようになる」
ということ自体が治療目標になることがあります。
実際、慢性疼痛治療ガイドラインでも、
睡眠障害は慢性疼痛でよくみられる症状であり、
診療では睡眠状態を評価することが重要とされています。
「眠れるようになった」ことは治療成功の一つです
患者さんの中には、
「まだ舌は痛いけれど、夜ぐっすり眠れるようになった」
という方がいます。
これは決して失敗ではありません。
慢性疼痛では、
睡眠が改善することで、
- 日中の疲れが減る
- 集中力が戻る
- 外出できるようになる
- 家事や仕事がしやすくなる
といった変化がみられることがあります。
その結果として、
「以前ほど痛みに振り回されなくなった」
と感じる患者さんも少なくありません。
もちろん個人差はありますが、
睡眠を整えること自体が治療の大切な一歩になることがあります。
睡眠薬は「痛みを消す薬」ではありません
ここまで読んで、
「それなら睡眠薬を飲めば舌痛症も治るの?」
と思われた方もいるかもしれません。
結論から言うと、
現在の研究では、睡眠薬が舌痛症そのものを治すことは証明されていません。
しかし、
痛みがある患者さんでも睡眠を改善することには十分な価値がある
という研究が少しずつ増えてきています。
最近注目されている睡眠薬「オレキシン受容体拮抗薬」
近年、新しいタイプの睡眠薬として
- ベルソムラ®(一般名:スボレキサント)
- デエビゴ®(一般名:レンボレキサント)
- クービビック®(一般名:ダリドレキサント)
- ボルズィ®(一般名:ボルノレキサント)
が使用されるようになりました。
これらは
オレキシン受容体拮抗薬
というグループの薬です。
従来の睡眠薬のように強く眠らせるというより、
「脳の覚醒スイッチ」を穏やかに抑えることで眠りやすくする
という仕組みで作用します。
そのため、
- 寝つきが悪い
- 夜中に何度も目が覚める
といった不眠に使われることがあります。
なぜ舌痛症で睡眠薬が話題になるのでしょうか?
理由は、
「痛みを治すため」ではありません。
舌痛症では
- 夜になると痛みが気になる
- 痛みで眠れない
- 朝起きても疲れが残る
という患者さんが少なくありません。
そのため、
睡眠を改善すること自体が、
生活の質(QOL)の改善につながる可能性があります。
これは慢性疼痛治療ガイドラインでも、
慢性疼痛治療の目標は
痛みだけではなくQOLや日常生活の改善
であると示されています。
デエビゴ®(一般名:レンボレキサント)は痛みがある患者さんでも眠れたのでしょうか?
興味深い研究があります。
55歳以上の不眠症患者を対象とした臨床試験の解析では、
「痛みや不快感がある患者さん」
だけを取り出して検討しました。
その結果、
デエビゴ®(一般名:レンボレキサント)でも、痛みがある患者さんの睡眠改善効果は維持されていました。
具体的には、
- 寝つきが改善した
- 総睡眠時間が延びた
ことが報告されています。
ここで重要なのは、
この研究は「痛みが改善したか」を調べたものではない
という点です。
つまり、
痛みがあっても、睡眠薬としての効果は期待できた
という研究です。
「痛みが残っていても眠れる」ということには意味があります
舌痛症では、
「痛みをゼロにできるか」
だけが治療ではありません。
例えば、
以前は
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝まで眠れない
- 翌日は何もできない
という状態だった方が、
睡眠を改善することで
- 朝まで眠れるようになった
- 日中の疲れが減った
- 外出できるようになった
という変化が得られることがあります。
もちろん、
これは舌痛症が治ったという意味ではありません。
しかし、
患者さんにとっては非常に大きな変化です。
オレキシン受容体拮抗薬は「鎮痛薬」ではありません
2025年に発表されたシステマティックレビューでは、
オレキシン受容体拮抗薬について、
ヒトを対象とした研究をまとめて解析しています。
その結果、
睡眠は一貫して改善しました。
一方で、
痛みそのものを改善したという十分な証拠は得られませんでした。
つまり、
現在のエビデンスから言えるのは、
オレキシン受容体拮抗薬は睡眠を改善する薬であり、鎮痛薬ではありません。
ということです。
ただし、
睡眠が改善することで、
慢性疼痛の悪循環を断ち切る可能性については、
今後さらに研究が期待されています。
当院では睡眠も診療の重要な情報と考えています
診察では、
舌の症状だけではなく、
- 夜何時間眠れているか
- 寝つきはどうか
- 夜中に何回目が覚めるか
- 朝起きた時に疲れが残っていないか
なども詳しくお聞きしています。
睡眠状態は、
痛みの背景を理解する上で大切な情報になることがあるためです。
もちろん、
睡眠薬がすべての患者さんに必要なわけではありません。
一方で、
「眠れるようになること」が治療の第一歩になる患者さんもいらっしゃいます。
そのため、
症状だけでなく生活全体を見ながら、
一人ひとりに合った治療を考えていくことが大切だと考えています。
メラトニンという選択肢もあります
舌痛症で眠れない方に対しては、
オレキシン受容体拮抗薬だけでなく、
メラトニンに関係する薬
が検討されることもあります。
メラトニンは、
私たちの体の中で作られる
「夜になったことを体に知らせるホルモン」
です。
簡単に言えば、
体内時計を整える働きがあります。
メラトニンは「眠気を強く押し込む薬」ではありません
メラトニン関連薬は、
脳を強く鎮静させるというより、
睡眠のリズムを整える薬
として考えられます。
そのため、
- 寝る時間がずれている
- 夜になっても眠くならない
- 朝起きる時間が乱れている
- 不安で睡眠リズムが崩れている
ような方で検討されることがあります。
舌痛症の患者さんでも、
痛みそのものより先に、
生活リズムや睡眠リズムが大きく崩れていることがあります。
このような場合、
「痛みを直接抑える薬」だけでなく、
睡眠リズムを整える視点が大切になることがあります。
メラトニンは慢性疼痛でも研究されています
メラトニンについては、
線維筋痛症などの慢性疼痛領域で研究があります。
ただし、
舌痛症に対してメラトニンが有効である、
と断定できる段階ではありません。
ここで大切なのは、
痛みを直接消す薬としてではなく、睡眠と生活リズムを整える補助的な選択肢として考えること
です。
睡眠薬を使う目的をはっきりさせることが大切です
睡眠薬を使うときに大切なのは、
「何のために使うのか」
をはっきりさせることです。
例えば、
- 寝つきをよくしたい
- 夜中に起きる回数を減らしたい
- 朝の疲労感を減らしたい
- 日中の活動量を戻したい
- 痛みに振り回される時間を減らしたい
などです。
「痛みを完全に消すため」ではなく、
眠れる時間を増やし、生活を立て直すため
と考えると、治療の目的が分かりやすくなります。
どんな患者さんに向いている可能性があるか
睡眠への介入が向いている可能性があるのは、
次のような方です。
- 舌のヒリヒリで寝つけない
- 夜になると痛みが気になる
- 眠れない日ほど痛みがつらい
- 朝から疲れている
- 日中も痛みのことばかり考えてしまう
- 不安が強く、寝る前に症状を検索してしまう
このような場合、
舌の痛みだけを見ても治療方針が立てにくいことがあります。
睡眠、生活リズム、不安、日中の活動量を含めて考える必要があります。
副作用にも注意が必要です
睡眠薬は便利な薬ですが、
副作用がないわけではありません。
薬の種類によって、
- 眠気が翌朝まで残る
- ふらつく
- 転倒しやすくなる
- 悪夢を見る
- 頭がぼんやりする
- 他の薬と相互作用する
ことがあります。
特に高齢の方、
複数の薬を飲んでいる方、
精神科の薬を内服している方では、
慎重に選ぶ必要があります。
また、
睡眠薬だけで長期間様子を見るのではなく、
定期的に
- 眠れているか
- 日中の眠気はないか
- 痛みへの考え方が変わっているか
- 生活が改善しているか
を確認することが大切です。
舌痛症では「薬を足す」より「全体を見る」ことが大切です
舌痛症では、
薬を1つ追加すればすべて解決する、
ということは多くありません。
むしろ、
- 口腔内の状態
- 唾液の状態
- 血液検査の結果
- 睡眠
- 不安
- 服薬内容
- 更年期や全身状態
- 生活リズム
を整理して考える必要があります。
「舌が痛い」という症状の背景には、
いくつもの要素が重なっていることがあるからです。
よくある誤解
誤解1:異常なしなら治療できない
これは違います。
見た目に異常がなくても、
痛みが続いているなら評価すべきことはあります。
誤解2:睡眠薬を使うのは逃げである
これも違います。
眠れない状態が続くと、
痛みや不安への耐性が下がることがあります。
睡眠を整えることは、
慢性疼痛治療の一部として意味があります。
誤解3:睡眠薬で舌痛症が治る
これは言い過ぎです。
睡眠薬は舌痛症を直接治す薬ではありません。
ただし、
睡眠改善によって生活の質が改善する可能性はあります。
誤解4:精神的な問題だけで痛い
これも正確ではありません。
舌痛症は、
心だけの問題でも、
気のせいでもありません。
痛み、睡眠、不安、体調、生活環境が複雑に関係していることがあります。
治療では「どこを目標にするか」を決めます
当院では、
初診時から
「痛みを何点まで下げるか」
だけを目標にしません。
むしろ、
- 夜に眠れるようになる
- 食事中の不安を減らす
- 痛みを検索し続ける時間を減らす
- 外出できるようになる
- 仕事や家事を続けられる
といった目標を一緒に考えます。
慢性疼痛治療ガイドラインでも、
慢性疼痛では痛みの軽減だけでなく、
QOLやADLを改善することが重要とされています。
舌痛症でも、
この考え方はとても大切です。
受診の目安|どの診療科を受診すればよいのでしょうか?
舌や口の中がヒリヒリすると、
「歯科?」
「内科?」
「精神科?」
「口腔外科?」
と迷われる方が非常に多くいらっしゃいます。
実際には、
それぞれの診療科には役割があります。
まずは歯科・口腔外科で確認したいこと
舌痛症は、
診断の前に「他の病気ではないこと」を確認することが重要です。
歯科や口腔外科では、
例えば、
- 口腔がん
- 口内炎
- カンジダ症
- 義歯による刺激
- 詰め物や歯による外傷
- 舌の炎症
- ドライマウス
などを確認します。
これらは治療方法が全く異なるため、
まず除外する必要があります。
内科では血液検査が重要になります
口の中に異常がなくても、
全身の病気が関係していることがあります。
例えば、
- 鉄欠乏
- 亜鉛不足
- ビタミンB12不足
- 葉酸不足
- 糖尿病
- 甲状腺疾患
などです。
これらは血液検査で評価できることがあります。
そのため、
内科で行われた血液検査の結果は、舌痛症の診療でも非常に重要な情報になります。
精神科の役割
この記事でも紹介したように、
舌痛症では
- 不眠
- 不安
- 抑うつ
を合併する患者さんが少なくありません。
そのため、
精神科で睡眠や気分の治療を受けている患者さんも多くいらっしゃいます。
これは決して
「気のせいだから精神科へ行く」
という意味ではありません。
睡眠障害や不安を適切に治療することは、
生活の質を改善する上で大切なことがあります。
それでも舌痛症の治療が難しい理由
実際には、
歯科では
- 口の中は異常なし
内科では
- 血液検査は問題なし
精神科では
- 睡眠薬や抗不安薬を処方
という段階まで進んでも、
舌のヒリヒリだけが残る患者さんは少なくありません。
ここから先は、
口腔顔面痛や舌痛症を専門に診療する医療機関で、
これまでの検査結果を踏まえながら治療方針を考えることが望ましいケースがあります。
当院で大切にしていること
当院では、
「舌だけ」
を診ているわけではありません。
初診では、
これまでの
- 歯科での診察内容
- 血液検査
- 服薬内容
- 睡眠状態
- 痛みの経過
- 日常生活への影響
を詳しく確認します。
そのうえで、
患者さん一人ひとりに
- 何が現在の症状に影響している可能性があるのか
- 今後どのような治療を考えるべきか
を一緒に整理していきます。
「薬を出すこと」が目的ではありません
舌痛症では、
薬を追加することよりも、
今飲んでいる薬を整理した方がよい場合もあります。
また、
睡眠の改善を優先した方がよい患者さんもいれば、
口の乾燥を改善した方がよい患者さん、
別の薬を検討した方がよい患者さんもいます。
治療法は一つではありません。
だからこそ、
現在の状態を総合的に評価することが重要になります。
まとめ
- 舌痛症では睡眠障害を合併する方が少なくありません。
- 慢性疼痛では、不眠が痛みの悪循環に関係する可能性があります。
- 睡眠薬は舌痛症を直接治す薬ではありませんが、睡眠を改善すること自体に臨床的な意味があります。
- 歯科では口腔内の異常を確認し、内科では血液検査など全身状態を確認することが重要です。
- それらを踏まえたうえで、舌痛症や口腔顔面痛を専門とする医療機関で総合的な治療方針を立てることが望ましい場合があります。
バーニングマウスシンドローム・舌痛症でお悩みの方へ
「異常なし」と言われても、痛みが続くことは決して珍しいことではありません。
舌痛症では、口の中だけでなく、睡眠や全身状態、これまでの治療経過などを含めて考えることが大切です。
当院では、初回は無料相談を行い、これまでの検査結果や治療経過を確認したうえで、今後の治療方針をご提案しています。
「何科に相談すればよいのか分からない」
「治療を続けているが改善しない」
そのような方は、一度これまでの経過を整理することから始めてみませんか。
参考文献
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- Kaplan A, et al. Older subjects with insomnia disorder and comorbid pain at baseline: response to lemborexant.Canadian Journal of Neurological Sciences. 2023. DOI: 10.1017/cjn.2023.158.
- González-Quintanilla V, et al. Daridorexant in patients with primary headaches and chronic insomnia: An observational study. Cephalalgia Reports. 2026.
- 慢性疼痛治療ガイドライン. ペインコンソーシアム(日本口腔顔面痛学会ほか)監修. 2018.




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