舌痛症の患者さんでは、睡眠に問題を抱えている方がけっこう多いんです。では、なぜ 睡眠と舌の痛みが関係する のかについて解説していきます。
睡眠が悪いと、痛みを感じやすくなる
不本意な睡眠状態だと、腹も立つし睡眠不足で元気が出ないし、何も上手くいかない気分になるのも当然です。
私たちの脳には、痛みを強めたり、反対に弱めたりする「痛みの調節機能」があります。痛みの強弱までも脳がコントロール(調整)しているんです。
睡眠不足や睡眠の質の低下が続くと、疼痛閾値(どのくらいの刺激から「痛い」と感じるか)が低下し、痛みに敏感になることがあります。
さらに、痛みを抑える働きをみるCPM(Conditioned Pain Modulation:条件刺激性疼痛調節)でも、その働きが低下すると報告されています。
つまり、
睡眠が悪くなる
↓
痛みに敏感になる(=疼痛閾値の低下) + 痛みを抑える力が弱くなる(=CPMの低下)
↓
痛みを強く感じる
ということが起こり得ます。
睡眠と痛みは、「足並みが揃っている」
反対に、痛みがあることで眠りにくくなることもあります。
そのため、
睡眠が悪い → 痛みが強くなる → さらに眠れない
という悪循環になることがあります。
睡眠障害が舌痛症の唯一の原因というわけではありません。
しかし、舌痛症の治療では舌だけを見るのではなく、「きちんと眠れているか」を確認し、睡眠を整えることも大切です。睡眠を整えれば、舌痛症はより早く改善する可能性があります。さらに、舌痛症が良くなるスピードは、睡眠が握っているという可能性も考えられますね。
医師・小林由希 執筆




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