舌痛症

保湿をしても舌が渇いて痛い方へ|舌痛症の可能性を歯科医師が解説

口の中が渇く感じがしてヒリヒリと痛み始めたのに、病院では異常がないと言われて治療を受けられなかった方や、保湿を勧められて薬局でうがい薬を買ったけれど良くならなかったという方は少なくありません。

このページでは、それは見た目に異常がなくても治療の対象となりうるというお話を記載します。決して気のせいや気にしすぎというだけではなく、また一生治らないという疾患でもありません。口の渇きと舌の痛みの関係についてご理解していただきたいです。

唾液が出ているのに乾燥していることがある

口の渇きにはいくつかの状態があります。想像しやすいのは唾液の分泌量が減っている場合です。つまり純粋に唾が減っているケースです。例えば加齢やお薬の副作用でこのような渇き方が起こることが多いです。

しかし、唾の量が減っていないにも関わらず、乾燥している感覚になることがあります。舌痛症という疾患の一つの症状として、口の乾燥を感じることがあるのです。ここからは近年の研究結果をもとに、舌痛症と乾燥症状について解説させていただきます。

舌痛症とは?

舌痛症は以下の内容をもとに診断する舌に痛みを引き起こす疾患です。

舌痛症と診断される基準
・口の中に、焼けるような痛みや不快感がある
・1日2時間以上症状があり、毎日繰り返す
・3ヶ月を超えて続いている
・痛みは口の粘膜の表面に感じる
・粘膜には見た目上明らかな異常がない
・痛みの原因になる他の病気(傷・できもの・全身の病気など)が、検査で見つからない
・他の病気としてうまく説明できない

症状が出始めてから3ヶ月以内でも、舌痛症を疑い治療対象となる。

つまり舌痛症は、見た目に異常がないにも関わらず長期間症状が続く舌の痛みのことを指します。

舌痛症と口の渇き

近年では口の中の乾燥がこの舌痛症の症状の一つとして注目されてきています。2025年に公開された研究では(参考文献は下部)、女性の舌痛症患者82人を、乾燥感の有無で分けて比較しました。12ヶ月以上乾燥感が続くと痛みが感じやすくなるという可能性が指摘されました。

また、唾液分泌が正常な舌痛症では、保湿成分を追加するだけで痛みが改善するとは言えないというデータもあります。

このように舌痛症と口の渇きは関連があるだけでなく、口が渇いた感じがするということが一つの症状であり、乾燥感が強いと痛みを感じやすくなるとも言われています。

口の渇きが症状である舌痛症の治療

当院では医師がお薬による治療とカウンセリングを行い、歯科医師と連携して口の渇きについてもアプローチします。

舌痛症の治療はお薬で痛みや乾燥感、焼ける感じを治療するだけではありません。舌痛症には各症状に伴って引き起こされる周辺の症状というのがあります。

例えば睡眠への影響、落ち込み、日常生活への影響です。舌痛症の症状が現れると、症状のために日常を失うことが多いです。日常をできる限り取り戻していくことが目標です。当院では医師・歯科医師連携のもと、生活の質を最大限改善できるよう治療を行なっていきます。

オンライン診療について

当院ではオンライン診療を行なっています。全国からご自宅で診察を受けていただくことができ、お薬も自宅で受け取れます。舌痛症を専門とした医療機関はまだまだ少ないため通うのが難しい方も少なくないと思います。当院では初回無料オンライン相談を実施していて、「この症状はなんなのか?」「何科に行けばいいのか?」といった質問にもお答えしています。ご自身の症状を気軽に相談できる場としてご利用ください。

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参考文献

  1. Xerostomia correlates with pain sensitivity in burning mouth syndrome patients Zhao H, Ran S, Huo W, Gan K, Li W. Scientific Reports. 2025;15:13191. DOI: 10.1038/s41598-025-97048-6
  2. The role of xerostomia in burning mouth syndrome: a case-control study da Silva LA, de Siqueira JTT, Teixeira MJ, de Siqueira SRDT. Arquivos de Neuro-Psiquiatria. 2014;72(2):91-98. DOI: 10.1590/0004-282X20130218
  3. A classification of chronic pain for ICD-11 Treede RD, Rief W, Barke A, et al. PAIN. 2015;156(6):1003-1007. DOI: 10.1097/j.pain.0000000000000160
  4. 慢性疼痛治療ガイドライン 厚生労働行政推進調査事業費補助金・慢性の痛み政策研究事業研究班監修、慢性疼痛治療ガイドライン作成ワーキンググループ編集. 真興交易医書出版部, 2018.
小林 隆洋

小林 隆洋

長崎大学歯学部卒業。歯科医師。 舌痛症・口腔乾燥症を専門とするオンライン歯科診療に従事しています。 慢性疼痛、口腔心身症、睡眠医学を中心に国内外の医学論文を継続的にレビューし、エビデンスに基づいた医療情報をわかりやすく発信しています。

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